観 察 日 記  February

梅津月。薄く張った氷の割れる音、子供達の笑い声。

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2002年2月1日(金)晴れ

・テスト7日目。
・朝っぱらからジョギングしていた英語の教員と遭遇。
・憤り。ほのかに。
・タイムリミット14:58。

 日本史(近代)の概論的な授業にて、本日は試験だったもよう。
 内容は毎回ひとつずつ項目分けされてて、その数およそ10余り。
 試験ではそのうち4項目出て2題選択、論述で答える、というもの。
 この「論述」というのが曲者。予備知識踏まえてないときっと書けない。
 で、試験直前の休み時間、背後の史学科集団から聞こえてきた会話。

 「うわー。書けるかな、論述!」
 「いいよ、いざとなったら作っちゃおうよ」
 「そうだそうだ、捏造してしまえ

 いいのか君たちそれで。


2002年2月2日(土)晴れ

・中休みは明けたも同然。(心意気が。)
・「2」の大量生産日。
・数値と配置と高率と。
・久々の水彩(サクラマット)。

 このあとしばらく試験が無いのをいいことに、緋月も今日は羽根を休める(<五色の翼<重い<飛べない)。
 重くて飛べなくて駄目駄目な彼等を人は「駄天使」とか呼ぶ。<堕天使に非ず

 ……来週の後半、レポート提出が三連打でやってくることを今は気にしてはいけないらしい。
 空ばかり振仰いでるとたかが小石に躓くよ!
 夜遅くに雪が降るとか降らないとか言ってた気がするから空を見ていただけなのに。
 (下から3行目はきっとフィクションです。実際の出来事とは以下略。)


2002年2月3日(日)雨

・気付けば節分。<豆をまかないので忘れてた(鬼にも良い鬼がいるらしいから)らしい
・不眠の日(しかしそれは夜更かしの理由にはならないだろう)。
・レポート手付かず(メモ)。
・またしても水彩(サクラマット)。

 せっかくなので宣伝。
 [砕月宮]トップページの下のほうからリンク張ってある、手描き人同盟にて、ただいま色鉛筆展開催中。
 (いや多分、このまま常設扱いになるだろうけど。)
 緋月も作品出してるとか何とか。
 いや、そんなのは見なくて良いので、他の方々の力作を是非。
 色鉛筆って此処までできるのか、と失望(自分に)できる作品が19枚も!

 それで失望(自分に)したのか、色鉛筆続きの反動なのか、突如トップに水彩絵(しかして加工版)。
 「変わらぬものなど、ありはしないさ」と、嘲笑うように過ぎてく流星もいることだしな。


2002年2月4日(月)曇りのち晴れ

・暖色v.s.寒色。40分流し。めくるめく交替。
・付与の日。エンチャンタラーよビバ! (某教育の真似)
・さらさらかつべとべと。抵抗無き引きずり。
・最近の李鴻章プレジデント・リーかっこよすぎ。

 座る人がいる。その人の背後に月が出ている。
 座る人の視界に月は映っていない。
 その状況を見て、「見えないから月は無いのだ」と言う人と、「観測するしないに関わらず月は其処に在る」と言う人がいる。
 前者は現代の「物理」で、後者はEinsteinianさんなんだとか。
 素人目には後者のほうがしっくりくるが、いざ計算の波にもまれてしまうと言い知れぬ不快感が残るのだろうな。<どんなに突き詰めても答えが出ない
 なんとなく、燐君の言ってた膨大なエネルギーの意味を理解したまどろみの昼下がり。<居眠りはいけない


・本日の読了。林 望 2000 「図書館は『無料貸本屋』か」『文藝春秋』78(15):294-302。


2002年2月5日(火)曇りのち雨

・青や緑の格子の入った朱のマフラーと銀の蝶ピアスと。
・双子の日。フロイとリーゼン万歳。
・フィレンツェのアルノ川よ、やるな!
・人間観察レポート。

 来週金曜日までと言い渡されていたはずのレポートが、水曜日に繰り上がり。
 A4判5枚程度、と風の噂に聞いていたそのレポート、原稿用紙5枚程度だったことが発覚。
 なんだ、2000字か、と一安心。
 A4判1枚で1500字〜2000字は書けるからこの差は大きい。
(現に今日書いてたレポートは2300字くらいあったが、普通に詰めて1枚に収まったらしいし。)

 と、安堵したのも束の間、すぐ隣に伏兵が。
 スイカメン(複数形)が! <今流行りのSuica持てる人達の別称。蔑称ではない。
 ちなみに悪口を言うと呪われる(笑)。


・本日の読了。浅田次郎 1996 『蒼窮の昴(下)』 講談社


2002年2月6日(水)晴れ

駅までの距離(遠い)に初めて感謝。

 緋月は午後から試験だったらしい。
 教室が変更になっており、普段の授業場所よりもやや正門寄り。
 思ったほどに問題は難しくなく(さすが入門授業!)、退室許可時刻の5分後くらいには解き終わる。
 早く帰れることに胸踊らせつつ。
 頼んでた本が来たとかで、構内の本屋に寄って受け取って帰路につく。
 歩くことおよそ7分。
 ふと、緋月、レポートを出しそびれたことに気付く……。

 すぐに引き返したことは言う間でもない。

・テスト8日目。
・任務の日。「いざ立ちゆかん、友たちよ」(C)帝國貳代勢力,1999
・思い立ったが吉日とは良く言ったもんだ。
・相互反作用。……それは仲間討ちか(双璧相撃つ)!?。


2002年2月7日(木)風

・なんとか投票。
・フナの日。豆の代わりにフナをまく。(イメージ)
・清掃員とOLの戦い(ともに無駄に強い)。
・90番線ホーム。某ゴム栓2発。

 帰り道。
 緋月は普段よりも遅い時間の電車に乗った。
 発車ベルが鳴り、ドアが閉まる。それからほんの数分も走らないうちに突然停車する電車。
 入った車内放送によれば……人身事故? (起こしたのは別の車両)
 駅にいるときみたいに完全に停車してしまい、その場に漂う不安げな雰囲気。
 英語圏の人と思われる声、「What's happen?」なんてのも聞こえてくる。
 (そりゃ、状況もわからないのに電車が停まってしまったままだったら、何事かと思うだろうな。)
 かれこれ20分余りが過ぎた頃であろうか。
 ようやく電車は稼動し始めて、ゆっくりと走り出した。

 ところで、停まってる間、車掌さんによるリアルタイム中継がときどき入ってたりして臨場感。
 臨場感、っていうか、妙に想像してしまって生々しくって駄目駄目かもしれない。


2002年2月8日(金)晴れ/少し風

・驚異の三往復。
・蓋屋の日。風が吹くと儲かる桶屋とは全く違う。
・手向け。Yギ遭遇。
・青は藍より出て藍より青し。

 後期打ち上げがあったらしく。
 ただでさえ女の子率低いのに12人紅一点だったりして、仲間の嘆きは如何ばかりか。
 しかも隣の団体サマ(ゼミの打ち上げと推測)は大半女性で、男性陣の顔のゆるみ具合に笑い転げたり。

 二次会にて。
 酒豪な先輩が持ってきたスピリッツなる酒。アルコール96度。
 これを飲むのは三年ぶりだと仰ったその先輩、栓を開けて香りを嗅ぐなり……「消毒液の味がする」。
 そりゃあその度数じゃ、ほとんどアルコールも同然。
緋月「理科の実験室にありそうですね」
先輩「あるよ、ある。絶対ある」……断言。
 火は点くのか、と質問したは誰だったか。
 試しに火を付けてみることに。
 ティッシュをよじって簡易導火線(違)を作り、調理用ボールのなかに置き、スピリッツを注ぐ。
 燃え上がる炎。
 凄いです、人の飲むものですか、これほんとーに。
 その後、日本酒で消火活動してたのもどうかと思ったが。
 ていうか、消えゆく炎を見て「あ、火点けたい」と仰り、スピリッツを奪う先輩も出たり。
 もちろん、注げばまた炎の勢いは増す。

本日の迷言(むしろ世迷い言?)。火 に 酒 を 注 ぐ 真 似 を す る な 。


2002年2月9日(土)晴れ

・塩湖市五輪開幕。
・不択の日。何も選ばず気ままに生きる日。
・解け罪水。
・行き違い。

 性懲りもなく『オデュッセイア』を読んでる緋月。
 思い出したときにしか読まないので、遅々として進んでないのだが。
 今日読んでたところには、主人公オデュッセウスの名の由来があった。
 動詞形「odyssomai」には「憎む、怒る」という意味があるとか。
 で、それを語呂遊び的に(「憎まれっ子」などと解釈させて)「オデュッセウス」となるらしい。
 なんでも、オデュッセウスの母方の祖父アウトリュコス、名付けを頼まれていはく。
 (悪事を働いて)自分が多くの人間に憎まれてきたから、孫にも「憎まれっ子」の名を。
 いや、それはあんまりでは……と思ったりしたりしなかったり。
 『オデュッセイア』は、主人公オデュッセウスが神の怒りを買い数々の苦難を嘗める話がメインだから、名に隠された伏線なのかな、とも思ったり。
 しかし彼はすぐ嘘を吐き、(あの世界の人は大概そうだが)自慢好きで自信過剰で、おまけに後先考えず暴言吐くのでいまいち好きになれない……。


2002年2月10日(日)曇り

・祝四月開通。
・埠頭の日。とりあえず漁船あたりを出迎えるとか。
・ホルベイン忘れ。
・音信不通。

 日がな一日、どこへも行かずに部屋でまったりしていると、世界情勢からおいてけぼりをくらう。
 昨日、こどもニュースでスケートの話題で「(ソルトレークは)気圧が低いから空気抵抗もより小さい(からスピードが出る、よってカーブは危険)」なんてのをやってたが、それって競技中に酸欠まがいの症状になったりはしないんだろうか、と余計な心配をしてみたりした開幕したばかりの五輪についても情報なし。
 日の丸チームの現状や如何に。
 部屋では、試験勉強ついでに持ち帰ってきた教科書とかが山積みになり出してて、そろそろ雪崩れに注意。


・本日の読了。ホメロス 1994 『オデュッセイア(下)』松平千秋訳 岩波書店


2002年2月11日(月)晴れ

・y×y√2=1。
・建国記念日。板挟みと断ち挟みはだいぶ違う。
・破れたり。
・一世代上の同窓会。

 長方形の縦横それぞれの長さの比が、元の長方形をまん中からちょうど半分に折ったときの、面積半分の長方形の縦横の比とほぼ一致する(相似)しそれはどんなに小さく折っていっても同じことが起きるとかいう黄金比の計算よりも、三つの塔(トーテムポールの細いのを連想すること)があってその一つにドーナツ型の石の輪が段々になって(ちょうどピラミッドの段差のように)大きい順にはめ込まれていて、一回に一つずつ隣の塔に動かすこと・小さい輪を大きな輪の上に置く(小さい輪の上に大きい輪を載せてはいけない)ことだけを条件に、64個ある輪全てを隣の塔に移し終わったとき世界が終わるとかいうハノイの塔の計算のほうが気になるといえばなるかもしれない、都心で雪の降った日の翌日。<ハノイの塔の計算は、2xー1


2002年2月12日(火)晴れ

・陣取り合戦に勝利。スタートダッシュに敗北。
・煮一蓋の日。多分、鍋でもやるのだろう(そろそろ苦しい)。
・破れたり2日目。
・微妙に元気です(私信)。…あ、地震だ(震度2らしい)。

 バイトの為に遠出(違)。
 今日のすれ違いとしてひとつあげるならば。
 二つ並んだ、同じ被写体の写真があったとき。
 「双方の背景が微妙に違うのが見どころだね」と一人が茶化して言えば。
 (付け足して言えばそのとき緋月の頭の中では「bg.jpg」とかの単語が浮かんだ。<俗にhtml幻覚症候群と言う)
 別の一人が「greetingだね」と返す一場面。


・本日の読了。吉田憲司 1999『文化の「発見」 驚異の部屋からヴァーチャル・ミュージアムまで』岩波書店


2002年2月13日(水)晴れ

・ネギ抜きちょこれえと。
・不比等さんの日(嬉しくない)。木べらとキメラは住処が違う。
・暴露デーイヴ。
・核兵器停車(かくえーきていしゃ)。

 読書感想文(略して読感文どっかんぶん)を書くときのコツというものがあって、(1)あらすじを書いてはいけない、(2)「〜と思う」の文体で終わることをなるべく避ける、(3)本を読む前/読んだ後の自分の心境の変化(または認識の変化)とその理由を中心に書く、といったことを踏まえて書いてあれば構成としては大体おっけーという暗黙の了解がある。なので、小学校以来、夏休みの宿題などで必ずと言っていいほど出される読感文をその三拍子ルールで乗り越えてきた緋月であったが(しかも下手に校内審査に通ってしまいもう一度書き直すはめになったこともあるが)、ここへきて壁にぶちあたるつきあたる。授業で出た場合の「感想文」は文章力重視ではなく今度こそ内容重視なので心境の変化とか書いてもしょうがないわけだな。……というか、「もしも人(アヴィールム)が他の人(アヴィールム)の目を損なった場合は、人々は彼の目を損なわなければならない」的に、もし誰かの論文調の文章を読んだらあなたは論文調の文章で応えなさいという雰囲気なので辛いらしい(わかりづらいな)。

 参考文献。
 世田谷美術館、NHK、NHKプロモーション編集 『世界四大文明 メソポタミア文明展』2000


2002年2月14日(木)晴れ

・ばればれデー。いろいろ明かされる日。
・やぶに居ない蛇。
・フロドの持つ指輪を譲っていただきたい気分。
・頑なにならば止まらず。

 暴露デー、またの名をばればれデー。いろいろばらされてしまうので気を付けねばならない一日であった(違う)。
 例に洩れず焦げ茶色のお菓子を戴いた緋月であったが、あまりに甘いのは苦手なのでナッツ入りとかケーキ入りとかエンドウ豆入りとかは有り難かったとか何とか(しかも時間差攻撃のおまけ付き)。大した理由付けもなく単純に「ヴァレンタイン」という響きが好きなのは多分、ロマニー=フェイ(77)の所為だろう。
 去年の今日はちょうど試験でそのあと天空の城に戻ったら紙折り終わってて非力さを感じたりもしたが(その後3枚だけ折らせてもらって機嫌を直した)、そんな時期でもバレスペ号にしっかり原稿出してたし海(中略)版への原稿も書いてたし時間ばかり過ぎて行って焦ってたわりには充実してた気がする。いまごろ某國にお煎餅の差し入れでもすればよかったのかなあと思っても多分後の祭り。

 頑張れ、受験生。


2002年2月15日(金)晴れ

・電池切れ。
・煮苺の日。それはジャムとか呼ばないか。
・1mくらいに伸びたりドアノブに飛びついたり雨の中に置き去りにされたり。
・前言撤回。

 色の三原色と光の三原色はそれぞれ違うものとはいえ、ヒトの目に見える色はやっぱり光が運ぶものだからどこかで繋がってるはずで、それならどこでねじれてしまったのだろうと、思ったりしたのは緋月の前に座ったおにーさんの銀色に見えたコートと、その横で吊り革に掴まるおねーさんの灰色に見えたコートのせい。あれを絵の具で表現しようとすると、多分どちらも灰色にしかならないだろうのに、どうして目に届くときは片方が銀がかった灰色に見えるのだろう、と、思ったのが運のツキ。光のツヤ(明るさじゃなくて輝いてる感じ)は相当頑張らないと水彩じゃ出ないような。


2002年2月16日(土)晴れ

緋月が母校のページ見に行ったら、卒業生の進路状況がやっと更新されてたらしい。
 そんなわけで、学部は別だがあと3人一緒だということが判明。
 きっと顔も名前も知らないような同窓生なんだろうけど。


2002年2月17日(日)曇りのち雨

・電池切れ。
・二井奈々の日。(誰だ、それは。)
・猛虎襲来日和。
・ドット絵三人+α。

 外が雨で、音が耳に心地良いから、今日はうってつけの元冦日和(わざと)。
 そこで緋月は、かなり前に作ってまだ作り終わってなくて微調整しまくりな設定ノートを、膨大な紙の山奥からやっと発掘。(いい加減、樹海というより腐海になりかけてるノートやかみ切れや本の山をどうにかしたいと、本人も切に願っているらしい。<願う前に動け)
 ……ザ・コンプレックス。(こんな使い方はできるのか?)
 いやまあなんていうか、見事に縦横無尽に複雑化してて整理に手間がかかりそうだな、これは。


2002年2月18日(月)晴天→曇天→雨天

・光陰矢の如し(用法間違い)。
・荷人家の日。引っ越しでも始める気か。
・二度めの成功。
・土臭い、雨の匂いがした。

 電車が遅れていたことまでは、おそらくよくあることだとしても。
 4本乗り継いでいくうちの、3本までが遅れているとはこれ如何に。
 乗り換え時間を考えると、いつも乗ってる時間のではアウトっぽい。
 なので「多分このくらい遅れてるだろうな」と思った分だけ早く出るはずの電車を睨む。
 果たして。
 その電車が出たのは、ダイヤの時刻よりもかなり遅れてたようだが、緋月がいつも乗る時刻のとほぼ同じ。否、少し早いくらい。
 乗り換える先の電車も遅れていたので、普段乗れないのに乗れたり。
 そんなこんなで、普段よりも早いくらいの時間に、ぴたり到着。


2002年2月19日(火)やや風

・足踏み合戦。土俵に載るが負け。
・新句の日。……節分?(違う)
・手打ちハイパーテキストマークアップランゲージ。
・ドット絵四人。

 「はぴねす」と「はぴれす」は随分違う、という話。
 前者は「Happiness(幸せ/名詞)」で、後者は「less(〜の無い)」のついた「Happy」だからかなり違う。
 というわけで、某歌の出だしを後者だったと仮定すると、

 不幸、それは自分にとってはただの単語に過ぎない。

 ……などとなって、余計に荒んできてしまう。なんかもう人生捨てて諦め入ってるどころか現状の自分が自分のこととして認識されずにどことなく遠くを見てる、そんな哀愁が漂う。よかった、あの歌の出だしが「Happiness」で。

 陽ののびてきた夕暮れ、車窓から見えた雲間の赤い空は遠い。緋月がそんなことを考えている間にも景色は移ろって、いって。
 ……ところで、「不幸せ(名詞)」は、「Happinessless」だった気がするのは記憶違いか。


・本日の読了。J・R・R・トールキン 1992 『旅の仲間 上1』指輪物語1 瀬田貞二・田中明子訳 評論社


2002年2月20日(水)晴れ

・涙が止まらない。(眠いらしい。)
・蓋に礼の日。御辞儀草じゃあるまいし(こんな字だったのか、オジギソウ)。
・ブルータス、お前もか。
・温い。番う。約やか。審らか。……読めないのはどれだ。

 昼過ぎ、勧誘の電話がかかってくる。
 よくあることなので、緋月はいつも、適当に流してしまうわけだが。

 今日の勧誘の電話は、相手が何か言う前にその手の内容だと知れた。
 受話器を耳にあてると、遠くのほうでかすかに声がする。

 「もしもし、○○さんですか」

 いま、なんて言いましたか。
 とか聞き返す前に、今度は別の声で、はっきりと、「お忙しいところすみませんが」云々。

 ていうかばれてるよ。
 事務所か何かで一斉に電話かけまくってるの、聞こえちゃってるよ、こっちにもばればれだよ?

 ちょっと、ほのぼのとしてしまった昼過ぎ。
 ……現実逃避ともいう。


2002年2月21日(水)晴れ

・管理人、名前を変えやがったもよう。
・生誕十数周年の日。<某最後の年のはじまりの日、ともいう。
・S蘭おめでとー。
・ようこそ黒魂マウス。<赤く光る

 用意周到、とまではいかずとも。
 オレ宙の新しいのをお借りしたのが1/9と記録に残っているところを見ると、今日の飛尽の名前替えはそれなりに前々から準備を始めていたらしい。もっとも、候補としてはそれよりずっと前にあがってたりするようだが。

 昨日に引き続き、勧誘電話ネタ。
 昼前、電話が鳴ったので、飛尽がとってみる。

 「…………」(沈黙の向こうに、事務所のささやかな静寂が聞こえる)

 …それでは話が進まないので、もしもし、と声をかけてみると、男の人の声。

 「わたくし、○○の××と申しますが、奥様か、御主人様いらっしゃいますか」
 「いいえ
 「…ですよねぇー」

 また掛けます、と言ってその人はあっさり切った。
 知っててかけてるのか。
 ……確信犯か。(違う)


2002年2月22日(金)たくさん飛んでます

・二度とやるまい脱出劇。
・猫の日。しかし目下聞く鳴き声は喉のあたりで発声されたものが大半。
・はぴねす(Happiness)がはねぴと(羽根人)に見えた。二者択一なら後者が欲しい。
・I no longer know my self, But still know you.(“No Reply”) 。

 追コン(追い出しコンパと正式に言う人は少ない)があったので陽も沈んだ頃、飛尽は学校に寄る。
 いやまあ、ドタバタ劇もあったようだがその後無事に先輩同輩方と合流。
 二時間半くらい大騒ぎした皆の衆であったが、その間、在校生の手から手に渡ったのは先輩の名が記された色紙で、名前と顔の一致しない(方も申し訳なくも中にはいる)先輩方に向けてお祝メッセージを即席で綴るという試練が待っていた。無難なことを書こうとするとネタが重なるし面白味にも欠けるので、飛尽は終始雑談を書くのに忙しかったもよう。
 色紙は最後に先輩方に手渡されたが、その前に1年生から4年生にプレゼントを差し上げるシーンがあった。男性陣と女性陣で包装の柄が違ったり、女性陣の間でも袋の形が違ってたりしてたので、先輩方、さっそく開封。
 男性陣の袋からはドム登場。
 「みんなドムかよ!」と騒ぐ先輩もいらしたが、ただひとりシャアザク(と思しき赤いプラモ)を手にした先輩がいらっしゃり、別の先輩から「それ俺のだ」と猛攻撃に遭っていた(笑い事なので微笑ましい)。ていうか全員プラモなのか、プレゼント係よ。
 その後、余ったらしいプラモを巡ってじゃんけんによる不公平な(推測)争奪戦が行われるということだったが、決戦が2次会に持ち込まれたため、先輩方の勇姿を拝見することなく、あえなく飛尽は宣戦離脱。
 ……離脱しようとしたら、とある4年生に「あ、俺とこいつはまだ残るからこれからもよろしく」と声をかけられる。
 そうか、今日の宴は追い出し遅延コンパだったのか。


2002年2月23日(土)晴れ

・2ばかりずらりと並ぶ(この場合0はカウントしない)のは次は20年後であるだとか、祖父孫娘年賀状(アナログ仕立て)が届いたりして大いに喜んだとか、アリスに出会っただとか、図書館行きそびれたとか、文化(=生活と見なして)の中においての言語を残す(=保存する)なんてのは逆じゃないのか、とか、A4変型用紙の大量の屑行きがあまりに勿体なさ過ぎて(ていうかそれって資源の無駄使いじゃあ……)なるたけ回収してきただとか、それらは全て昨日の話。

 いや待てよ、今日も飛尽は図書館行きそびれてたな。

・管轄と権限の違い、相互エリア。
・今日はニフタサンの日。<ナフタリンとは多分違う
・長い夢。
・エキシヴィジョン。


2002年2月24日(日)晴れ

・今日の飛尽は、特別展二つをはしご。
 見にいったのは、26日までの「第50回 東京藝術大学 卒業・修了作品展」と、首都圏では今日最終日の「ウィーン分離派 1898-1918 展」(bunkamura ザ・ミュージアム)。

 「卒展」のほうは入場無料。学部生・院生の両方とも展示されているので、物凄い量だった。作品のジャンルも様々で、絵画だけにとどまらず彫刻や工芸品なども多い。そしてどれも力作揃い。しかも大抵の作品には、名詞や小さなスケッチブック等が一緒に置かれていて、「何かひとことでも御感想を」とか「個展のDM送らせていただきますので御住所を」とか描いてあった。覗き込むと「卒業おめでとうございます!」なんてコトバもちらほら。特に好きだと思った作品の方に限って、飛尽も幾つか書き込んできたらしい。

 「ウィーン分離派展」のほうは、最終日とあってそれなりの人だかり。副題は「クリムトからシーレまで」で、その名の通りクリムトの作品が多い。でも有名な「接吻」のような塗りの絵はなくて、描きかけのような、塗り残しを上手く調和させた作品があったりした。やわらかい線で構成された細かい空間大好きな飛尽としては、そのあたりのクリムトの絵は大分気に入ったもよう。あとは、マッキントッシュさんの絵とか、見ごたえ(眺め甲斐とも言う)あった。
 思ったよりも作品数は多く、ひとつひとつじっくり見られなかったのが残念だったみたいだ(人の波が動いているので留まっていられない)。ただ驚いたのは、図録。ウェブ上で¥2300という値段を飛尽はすでに見ていて行ったわけだが、値段だけ見ても普通くらい(つまりお手頃価格)だと思ってたら、装丁かーなり豪華でびっくり。そもそもページ数が多くて分厚かったし、表紙裏表紙は堅い厚紙でハードカバー仕様だし、おまけにカバーとして厚めのトレーシングペーパー(折り返しが波状に変型)がかけられていた。半透明のそのカバーに描かれた文字と、表紙の絵(クリムトの「悲劇のアレゴリー」)との成す調和が幻想的。わかる人には、CLOVER仕様とでも言えば伝わるかもしれない。


2002年2月25日(月)晴れ

・林檎の停止、分旦の休憩、時間の発掘、図録の確保。

・仲間達、というか後輩君達がんばれな日。
 昨日書けばよかったのかもしれないが(本番は今日だったんだよな…)、ひとつ言えるとすれば。

 焦るな、焦るな、って言い聞かせると余計に焦るので(経験済)、「焦っちゃえ」とか言うのはどうだろう。
 少しは緊張もほぐれるんじゃなかろうかと。

 ……あきらめるにはまだ早いよ?


・本日の読了。J・R・R・トールキン 1992 『旅の仲間 上2』指輪物語1 瀬田貞二・田中明子訳 評論社


2002年2月26日(火)晴れ

・影を描く。
・鈴木さん撃たれるも奇跡的に一命を取り留めた日。
・飛び交う業連。
・残りを。

 空はどことなくぼんやりとした雰囲気のなか。
 陽も沈んで大分経った頃、ふと前方に見えた満ちかけの月。
 厚くはない、薄すぎないくぐもった雲の膜の向こうに揺れる月。
 緋い、月。

 たとえばそれは、ひとしずくの命。


2002年2月27日(水)どんより

・知人からもたらされた今週の誤解の風。
 なんでも知人の兄君が異動なさるとかで、職場がH区からF市に移るらしく。その連絡を受けた母君、異動の理由を家族(知人および父君)に伝えていはく、「F市からこわれたから異動するんだって」。こわれた? と、知人および父君はしばし思案。
 どうしたというのだろう壊れたって一体何が精神状態に異常でも見つかったのだろうか、とか思うのは間違い。
 正しい変換は「請われたから」。

 同じオト同じ発音全く違う意味、って恐ろしいねという話。
 そういや以前、飛尽と級友との間で、「良心がとがめるから」「え、親に言ってるの?」とかいう会話が交わされたこともあった。
 カンセイハガキを「完成葉書」だと思っていた時期もあった。<すでに切手が貼ってあるから


2002年2月28日(木)雨

・迷うか東京駅。/このまま東京歩道橋まで。
・布達屋の日。(終)
・肆代宮廷画家殿と遭遇。買い出しお疲れさまー。
・ストリート剣道。

 何故か山梨へ日帰りで出掛けたいお年頃のMi先輩、参加者が集まらなくて苦戦中らしい。
 「日帰り」にこだわるから誰も来ないのでは、と思った人がいくばくか。
 部長+αが買い出しのため去ったのち、一同は部会の2次会へと突入。
 半ばハイテンションになりながら、そこでストリートバスケットならぬストリート剣道の話など少し。
 その後、遅れて到着したY同輩に向かって、あきらめのつかないMi先輩、いはく。

Mi先輩「中国行かない?」
飛尽「日帰りですか」
Y同輩「(困惑中。)」
Mi先輩「いや、中国だから。1週間くらい…」
Ta先輩「いいね、日帰り! 行ってこいよ、日帰り1週間。

 つまり列島−大陸間を7往復せよと。

 ひとしきり笑いが収まった頃、3次会に突入。大貧民大会へともつれこむ。
 飛尽は初っ端に大富豪、都落ちで大貧民、再び大富豪、都落ちで大貧民、貧民、貧民。
 ちなみにだいぶ前に一度だけ行われたローカルルールとして、参加者が6名になると役職が増えることになっている。
 つまり、超富豪>大富豪>富豪>貧民>大貧民>大腸菌

Ta先輩「人ですらねえ!」

 大腸菌は超富豪にいいカード3枚とられたり。<悲惨


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